1.藍とは何?
藍色に染める原料となっているもの
2.お手入れ方法
①インテリア額・パネル・タペストリーについて
②テーブルウェアなどの布製品について
③身に着ける藍染製品の洗い方
※お手入れ際の注意点
3.万が一の時は…
色止め・染め直しについて
1.藍とは何ですか?
布を染めるものの原料は色々ありますが
あとりえしおんで扱っているK工房の藍染製品は
全て天然藍(インド藍・タデ藍)を使用しています。
「藍」はインディゴという青い色素を含む植物の総称で
熱帯地方から温帯地方にかけて広く分布しています。
インド藍で知られる熱帯地方の藍はマメ科の植物で
琉球藍はキツネノマゴ科で亜熱帯地方の植物、
本土の藍はタデ科で、温帯地方の植物です。
画像のように、とれたての葉っぱを使う「生葉染め」には
「蓼食う虫も好き好き」のことわざにもある
タデ科の藍を育てて使います。
2.お手入れ方法
藍は、染め上げてから数年は赤みを帯びてきますが
5年から10年経つと
藍の色素が繊維の奥深く入り込んで深みのある色が定着していきます。
そして藍色が鮮やかになるのは20年くらいかかるといわれています。
また、長く保存をしていると全体的に(特に白い部分が)
黄色味を帯びてくることがあります。
これは藍に含まれる他の色素や灰汁の色が浮き上がってきたものです。
簡単に取り除くことができますが
飾っておくものと、毎日使うテーブルウェアや身に着けるものでは
お手入れの方法も違ってきます。
①インテリア額・パネル・タペストリー
主に飾るものは、ガラスやアクリルの板が入っているため
永年とまでは行きませんが、退色はしにくくなっています。
暖簾やタペストリーなどの布を飾る製品には
退色を防ぐUVスプレーをかけていますが
やはり長く保存をしていると、灰汁などが出てきてしまいます。
付属している棒を取り除いて
テーブルウェアや身に着けるもののお手入れ方法と同じように
水にさらす方法で色がクリアな藍色に戻ります。
あまり汚れていない場合は、洗剤は使わずにつけ置きと、すすぎのみにしてください。
汚れが目立つ場合は、その部分を中性洗剤でつまみ洗いをした後
つけ置きから、すすぎの工程に入ってください。
②テーブルウェアなどの布製品について
毎日使っていると、汚れが気になったり
だんだんと黄身を帯びてきたりするテーブルウェア。
まず汚れを取る
まずはひどく汚れた場所や気になる場所を
中性洗剤か台所用洗剤でつまみ洗いをします。
つけ置く
ぬるま湯か水に中性洗剤を少量入れ
半日から1日浸け置きます。
そうすると、青い色ではなく黄色い色が溶け出してくると思います。
画像は、かなりの間ギャラリーに展示していた暖簾を洗っているところなので
こんなに濃い色になることはないと思いますが…
「藍」なので青い色が出ると思っている方は
黄色い液になることに驚かれるとはずです!
水が透明になるまですすいで完了!
何度かやっているうちに、どんどんと黄色い色が出なくなり…
そしてこんなふうに、最後には透明になるはずです!!
③身に着ける藍染製品の洗い方
身に着けるものも同じように、上記の方法で
ほとんどの製品はお手入れしていただけます。
洗濯機にポイっとしたくなるところをぐっと抑えて…
以下の注意点を守って身に着けていただけると
著しい退色を防ぎ、長く楽しんでいただけます。
●漂白剤入りの洗剤は脱色の原因になりますので使用しないでください。
※洗濯用の粉せっけんなどには、漂白剤の粒が含まれている場合が多いのでお気をつけください!
●高温でのアイロンもお避けください。
3.万が一の時は…
水に浸けた時や、着用時などに青い色が出る場合はご相談ください。
再度色止めの処理を行うなどの対応をさせていただきます。
藍染は日光の当たる場所に長時間放置すると
日焼けして白っぽく色が抜けます。
また、長年の着用などで退色してしまった場合は
染め直しが可能な場合もありますのでご相談ください。
以上、藍染製品のお手入れについてでした!
お手入れをしながら
藍色の変化を楽しみつつ長くご愛用くださると幸いです。
大田耕治の作品たち
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